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『ルンバ』と『口コミ』と『アリーアダプター』 [モノ]

まったく売れなかったそうである。

初代「ルンバ」が 2002年9月17日に誕生し、日本に来たときのコト (^^;

その「ルンバ」が、この 9月 に誕生10周年を迎えるのを聞いて...「よく、流行ったものだな」と...


掃除機といえば「 吸い込み口 > ホース > 本体 > 電源ケーブル 」という構成が頭に浮かぶのが普通の時代に(今でも大方そうであるが)、丸くて平たくて電源ケーブルもなく、よく見ると丸い本体の底についている頼りなさそうなブラしを回しながら勝手に動いているモノを 「掃除機ですっ!」と宣伝しても...

質の良いモノに囲まれている日本人は「なんじゃこりゃ? オモチャだな。」くらいにしか思わなかったのではないだろうか。

しかし、機種改良と販売努力を続けた結果、今ではライバル機種が出るほどの認知度を得るようになった。

 - 日本での「ルンバ」の販売は、日本総代理店 セールス・オンデマンド株式会社が行っている。
ルンバ繁栄は、その機体の性能向上もさることながら、セールス・オンデマンド社長 木幡民夫 氏の尽力のたまものである。-

また、米アイロボットのロボット社のコリン・アングルCEOは
「『ルンバ』がシェアを獲得しているのは、10年という歴史があるからではない。
ゴミやホコリをしっかり取ることができる掃除機だからだ」と断言しており、同社の実直さに好感が持てる。

 >ロボット掃除機「ルンバ」が9月17日に10歳に! 5万円を切るモデルも登場


さて、「なんじゃこりゃ?」と思われていたルンバだが、購買者がゼロだったわけではない。

(当たり前だ、でなければ今がないのだから (・・?)。

初代ルンバを見て「なんじゃこりゃ? オモチャだな。」ではなく
「ナニこれ!? オモシロそう \(@@! 」という方がいたのである。

そう、モノはなんでもそうであるが、このような人たちがルンバに興味を持ち、ルンバを購入し、試し(使い)、感想を伝える(「口コミ」する)ことによって、一般の人々に受け入れられていったのである。


社会学の中で『新しい商品やサービス/技術や知識/ライフスタイルなどが登場したときに、早い段階でそれを購入/採用/受容する人々(層)』を「アーリーアダプター(初期採用者)」と呼ぶそうである。

まだ普及していない「新しい モノ や コト」がどのように社会や組織に伝播・普及するのかの研究において、その採用時期によって採用者を5つのカテゴリに分類したところの2番目にあたるらしい(※1)。

(米国の社会学者エベレット・M・ロジャーズ(Everett M. Rogers)が著書『Diffusion of Innovations』の中で最初に使った言葉)

つまり、「口コミ」層は「アーリーアダプター」といえるわけだ。

ちなみに、「アーリーアダプター」の前、つまり1番目は「イノベーター」と呼ばれ、「革新性に富むが、極めて少数であるうえに価値観や感性が社会の平均から乖離離(かいり)し、全体に対する影響力はあまり大きくない。」となる。

(ある意味、玄人思考とういうことか?)

「アーリーアダプター」はそれよりも社会全体の価値観の乖離が小さく、「イノベーション」のやることを見て「受け入れられるのか/難いのか」を判断し、新しい価値観や利用法を提示する役割を果たすとういうワケ。


「アーリーアダプター」が役割をはたしておかげで、なんだが私も「ルンバ」が欲しくなってきたような気がする (^^;


(※1)ロジャーズの採用者カテゴリ(上から1~5)
■イノベーター(革新的採用者)
 ・冒険的で、最初にイノベーションを採用する

■アーリーアダプター(初期採用者)
 ・自ら情報を集め、判断を行う。多数採用者から尊敬を受ける

■アーリーマジョリティ(初期多数採用者)
 ・比較的慎重で、初期採用者に相談するなどして追随的な採用行動を行う

■レイトマジョリティ(後期多数採用者)
 ・うたぐり深く、世の中の普及状況を見て模倣的に採用する

■ラガード(採用遅滞者)
 ・最も保守的・伝統的で、最後に採用する


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